写真家・尾鷲陽介のお散歩ブログ。猫も。
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作品の解説4


誰にも頼まれていませんが、
僕の過去の作品を解説していくシリーズです。
ご無沙汰です。

「犀川のサラリーマン」(2000)

この写真を撮った日は、何するでもなく徹夜をして朝になり、
天気がよかったのでそのまま近くの川まで散歩に行きました。
そこで見たサラリーマンが桜を見ながら出勤して行く光景です。
ポイントはこのおじさんの後ろ姿に漂う哀愁でしょうか。

その後、卒業前に個展を開いたとき、この写真をDMにしました。
そのDMを見た僕の大学の職員の方が「ここに写ってるの
僕の元同僚だったよ」といって連絡をくれました。
感謝を込めてこの写真をその方に渡してもらったのですが、
ご本人より奥さんが喜んでくれたそうです。


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作品の解説3
誰にも頼まれていませんが、
僕の過去の作品の解説をしていくシリーズです。



「金魚」(2000年)

この作品も清里フォトアートミュージアムに収蔵されている
僕の代表作のひとつです。
ノートの表紙になって発売されたり、とても活躍してくれる作品です。

Photoshopというソフトを使いパソコン上で色を少し鮮やかにしています。
この頃の作品は色味や彩度を変えて、実際に見える光景より頭の中の
イメージに近づけるという作業を積極的にしています。
(現在は少し抑え気味)

ただ、撮影をしているときは、手を加えたり、
何度も撮り直したりはしていません。
そのときのそのままを一枚撮っているだけです。
演出をすると、写真の中に作為が入ります。

作為は頭で考えることですから、
頭の中以上のものはなかなか出てきません。
ささやかな偶然をそこに見つけさえすれば、
あとは身体が勝手に動くまま撮ればいいかなと思っています。
アングルや構図も赴くままに。
身体が勝手に動くようになるには、たくさん写真を撮って、
どうすればもっと良くなるかを充分考えることが不可欠ですが。


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作品の解説2
誰にも頼まれていませんが、
僕の過去の作品の解説をしていくシリーズです。




「小学校」(1999年)

工業デザイン科の学生だった僕は「小学校用の机と椅子をデザインする」
という課題のためにいくつかの小学校に取材に行きました。
ちゃんと許可を取って。
教室の写真を撮って理科室までの廊下を歩いていると、
窓の外にこの光景が広がっていました。
なんだこれ、と思ったのと同時に、窓枠が画面に入らないように
気をつけながら、あやしい人と思われないように気をつけながら、
一枚だけ一瞬で撮りました。

なぜか水着姿でグラウンドに集合している。
見学の男の子はみんなから少し距離を取っている。
水泳帽と先生の服の色が同じ。
今後身体を拭くはずのバスタオルは地面。
後ろの方では赤いランドセルの女の子がもう下校。
など、細かいところが見所の作品です。


この作品はエプソンの写真コンテストで賞を取り、
山梨県の清里フォトアートミュージアムでも収蔵されている
僕の代表作のひとつです。
今ではなかなか撮影許可も降りないだろうし、
撮ろうと思っても撮れないと思います。
良い写真には偶然の力というものが必要だし、
偶然がおこる場所にちゃんとカメラを持って立っている
ということが大事です。


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作品の解説1
誰にも頼まれていませんが、
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「エスカレーター」(1999年)

エスカレーターを降りながらシャッターをなんとなく押してみたら、
暗くてシャッタースピードが思ってたよりも遅くなり、
さらに周りの照明の色がおしゃれだったこともあって、
このような不思議な色とブレ具合の写真が撮れました。
現像出してプリント見てびっくりです。下手だからこそ撮れました。

この写真は、偶然撮れちゃった写真が意図して撮った写真を
超えることがあるんだなと気がつくきっかけです。

そして僕の大学の卒業制作展のポスターに採用され、
賞金10万円獲得した栄えある作品です。
当時の僕はそのお金で友達と焼き肉を食べに行き、
そうしてだんだん調子に乗っていきます。


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